登山で考慮した体調パラメータ

恥ずかしながら登山を「体力の続く限りがむしゃらに登るもの」と思っていたけど、最近になって考えを改めた。新しい考えは「自分の体調に関するパラメータ(変数)を調整しつつ行うもの」で、4泊の縦走登山(栂海新道)に連れて行ってもらった時に思いついた。


何のことやら、と思われるかもしれないが、「呼吸、発熱、水分(補給、発汗)」が変数だ。


なお、「体力(筋力的な持久力)」も変数だと思うけど、栂海新道は自分の体力に見合ったものだったと思うので、それについて特に思ったことが無く記述しない。


また、私は生理学的知識や医学的知識がほとんどないので、間違った記述があるかもしれない。

山登りで息と心拍が激しくなる理由


単純に言うと、ここで言う山登りは淡々とした運動(有酸素運動)だ。これは酸素と、脂肪や糖質を燃料とする*1


脂肪や糖質は体に蓄えられたものだけど、酸素は空気中から得て筋肉に届ける必要がある。登山中は呼吸の回数が上がったり、深く呼吸をして、大量の酸素を取り込もうとする。


また呼吸で得た酸素を、体内に送り届けようとして心拍数が上がる。


これを栂海新道の登山中に体感した。ペースを上げれば息や心拍が上がるし、無理を続ければ息が切れ、休憩せざる終えなかった。


逆に、呼吸や心拍を意識しながら歩いて、長時間安定して歩けるペースを掴む事もできた。

発汗と水分補給


酸素を使った運動で排出されるものに、熱がある(と思う)。体温が上がりすぎると危険なので、汗をかいて体を冷却しようとする。


副次的に生じた熱を排出するのは、自動車の冷却水・ラジエターだったり、PCのファンと共通してて面白い。熱の排出が追いつかなければ、熱中症(人間)やオーバーヒート(車)、暴走(PC)が起こりうる。


汗を切らして熱中症になるのを防ぐには、適切に水分を補給する必要がある。


では大量の水を持てば良いかと言うと、登山ではそうもいかない。栂海新道の山登りでは、リーダーから初日には一人当たり4Lの飲料物を持てとの指示があった。約4kgの重量増であり、既に15kg程度の荷物と合わせると20kg近くなってしまう。5kgの米袋×4袋を背負って、不正地を登るのがきついのは、容易に想像してもらえるかと思う。


実際登ってみてどうだったかというと、夏の暑さで予想以上の速さで水を消費した。この場合に限っては水分補給が体温を上げないためだと理解していたので、タオルを葉についた水滴で湿らせ、それを体に塗って体温を下げてみた。効果の程度は不明だが、経口摂取せずとも外部の水を利用できるはずである。

まとめ


登山という運動を軸に、付随した現象を整理できた。


呼吸が深く早くなり、心拍数が上がるのは燃料である酸素を大量に摂取し、筋肉に運ぶためである。また呼吸や心拍は、自分のペースを把握する目安ともなる。


運動の際生じる廃熱で体温が上がるのを防ぐのが、汗による冷却である。しかし体の水分は限られているので、適宜水分を補給する必要がある。なお、飲料が少ないなどの場合は、その他の手段で体温を調節(下げる)する方法も検討できると思う。