「ゲリラ雨」に違和感を感じる件

最近、この「ゲリラ雨」をニュース記事をはじめ目にする。が、定義が無いため、無差別に使われて、気象現象への理解を妨げないか、ちょっと心配だ。

2008年7月28日、近畿地方で降雨により河川が増水し人が流されるなどした。前線に向かって南から暖かく湿った空気が流入し、その中に発達した積乱雲群が接近し、突然の大雨となったようである。この時も「ゲリラ雨」が使用されていて、積乱雲群の規模で正確な予報が無理*1

2008年8月28日からの大雨は、前線やそれに向かって流れてくる湿った気流にできた雨雲など、一概には言えない。特に前線は広範囲に渡って雨が予想でき*2、"ゲリラ"と呼べるのだろうか。

他に、「なにが原因? ゲリラ豪雨のメカニズム」では都市部のヒートアイランド等が指摘されている旨を伝えている。

また、「ゲリラ雨」は主観的に使われることもある。ある人が突然の大雨に見舞われた時に、というように。

だけども、現象のメカニズム別に注意すべき予報や空の見方があるし(共通部分もあるけども)、記事とかで注意を促す場合は定義かつ周知された言葉を用いた方がいいんじゃないかなぁ。

*1:地域での降水確率として予報される。ただこんな雨は局地的に強く降る事が多く、安全側の予報に慣れてしまう問題も。

*2:切れ目で降水量が小さい場所もあるが